2009-01-01から1年間の記事一覧

離婚調停から離婚訴訟へ

離婚の家事調停事件を行っていて、半年から1年位経過すると、申立人と相手方との双方の見解が明らかとなってきます。 離婚については双方とも合意していても、それにともなう財産分与や慰謝料の額等に争いがあり、さらに子の親権や養育費の額につき争いがあ…

婚約の不当破棄

私達弁護士は、婚約の解消や結婚式の前後に起こる男女間の紛争の相談を受けることがあります。 このような場合においては、各々の当事者本人の感情的問題は勿論、両家のご両親も大変な心痛を感じられ、しかも財産的な清算をともない、慰謝料の問題も出てきま…

月一回の判例勉強会

毎月一回程度、私達の事務所の弁護士と同期の他の事務所の弁護士、計7〜8名位で、重要な最近の裁判例についての勉強会を行っています。毎回、4名位の弁護士が判例時報等から重要な裁判例をピックアップして、レジメを作成し、これをレポートし、他の弁護…

離婚の際の取り決め

協議離婚をする際、離婚自体については双方が納得していても、離婚の様々な条件について話し合い、これを文書で確認し、そのうえで離婚届に署名捺印すべきでしょう。 では、この離婚条件として、離婚の際に双方で取り決めておくべき諸事情は、次のとおりです…

離婚訴訟−証拠の重要性

離婚訴訟も裁判ですので、証拠が極めて重要となってきます。 特に争点となる事実の有無については、証拠の有無によって左右されます。 ところが、離婚訴訟においては夫婦間の関係が問題となるだけに、その立証は困難をともなうことが多くあります。 そこで、…

離婚調停−待合室の緊張

家庭裁判所で行われる家事調停の中で数が多いのは、離婚と遺産分割です。 東京家庭裁判所での家事調停では、申立人と相手方の待合室が分けられています。一応、申立人と相手方が顔を合わせないように配慮はされていますが、完全ではありません。廊下で会った…

別居中の生活費の支払−婚費(こんぴ)

別居した夫婦の間では、一般的には収入のある夫、子を抱え収入のない妻という図式が多くあります。そのような別居中の夫から妻への生活費の支払を「婚姻費用の分担」、略して婚費(こんぴ)の分担と言います。 この婚費の分担については、昔は七・五・三と言…

別居期間と離婚請求

どれ位別居期間が経過すれば離婚が認められるのですか?とよく聞かれることがあります。 裁判例や学説をみると、3年間位という見解、5年間という民法改正試案の考え、8年間という裁判例等いろいろの見解や裁判例があります。 ところが、世間ではその期間…

別居と離婚

日本の離婚に関する民法の規定をみると、別居それ自体は離婚原因としては規定されていません。 しかし、離婚に関する裁判例を検討すると、そこには大きな変遷があります。それは、有責主義から破綻主義への大きな流れです。かつて離婚の可否を決するポイント…

性格の不一致って何?

離婚については、民法において規定されています。しかし、性格の不一致は、民法上の離婚原因として直接規定されていません。 世間で離婚原因として性格の不一致と言われることがよくありますが、その具体的内容をよく検討してみる必要があると考えられます。…

精神的ストレスを楽に

夫婦の離婚を何百件と見てきて思うことは、双方とも精神的にはズタズタになっているということです。離婚を求めようとすると、、相手の非を攻撃しなければなりません。怒りの中で相手方を攻撃する。相手方はこれに反論して反撃をする。その激しい対立の中で…

日本の離婚制度の特徴

日本では、相手方が納得しないと離婚がそう簡単には認められません。夫婦が合意のうえで離婚する協議離婚が離婚の原則的形態となっています。 相手方が離婚そのものに応じないとき、又は離婚には応じるが子の親権や財産分与や慰謝料等で合意に達しないときは…